結論:損切り(ストップロス)とは、予想と逆に動いて含み損になったポジションを決済し、損失を確定させることです。損失が小さいうちに確定させることで、1回の負けで資金を大きく失うことを防ぎます。FXでは、あらかじめ逆指値注文で損切りの価格を決めておく方法が一般的です。
損切りが必要な理由
どんな分析をしても、相場が予想どおりに動かないことはあります。損切りをしないと、含み損は相場の動きしだいで際限なく膨らみ、最終的にはロスカット(強制決済)で大きな損失を確定させることにもなりかねません。損切りは、取引を続けるために必要なコストと考えられています。
損切りとロスカットの違い
| 項目 | 損切り | ロスカット |
|---|---|---|
| 判断する人 | トレーダー自身 | 業者のシステム |
| タイミング | 自分で決めた価格や条件 | 証拠金維持率が業者の基準を下回ったとき |
| 目的 | 損失を計画どおりに限定する | 口座資金以上の損失を防ぐ |
損切りの位置の決め方
損切りの位置は、大きく分けて次のような考え方があります。
チャートの根拠で決める
「この価格を超えたら自分のシナリオが崩れる」という位置に置く方法です。例えば買いの場合は直近の安値や押し安値、サポートラインの少し外側などが候補になります。
金額や割合で決める
口座資金に対して1回の損失を何%までにするかを決め、その範囲に収まるように取引数量を調整する方法です。実際には、チャートの根拠で損切り位置を決め、資金管理の考え方でロットを調整するのが一般的です。
ボラティリティで決める
ATR(平均的な値幅)などを使い、通常の値動きの幅より外側に置く方法です。損切り幅が狭すぎると、通常のノイズで損切りにかかりやすくなります。
損切りの計算例
ドル円を150.00円で1万通貨買い、損切りを149.80円に置いた場合、損切り幅は20pipsです(ドル円は1pips=0.01円)。損切りになった場合の損失は、0.01円×10,000通貨×20pips=2,000円です。エントリー前にこの金額を把握しておくことで、許容できる損失かどうかを判断できます。計算はFX計算ツールでも確認できます。
損切りができない主な原因
- 「戻るかもしれない」という期待から、決済を先延ばしにしてしまう
- 損失を確定させることへの心理的な抵抗(プロスペクト理論で説明される傾向)
- エントリー前に損切りの位置を決めていない
- 取引数量が大きすぎて、損切りの金額が許容できない
損切りを実行するための対策
- エントリーと同時に逆指値注文を入れておく
- 損切りした場合の損失額を事前に計算し、許容できるロットで取引する
- 損切りした取引も記録し、ルールどおりだったかを振り返る
なお、急な相場変動や窓開けの際には、逆指値注文が指定した価格より不利な価格で約定する(スリッページ)ことがあります。
よくある質問
損切りは何pipsにすればいいですか?
決まった数値はありません。通貨ペアや時間足、相場のボラティリティによって適切な幅は変わります。チャート上の根拠で位置を決め、取引数量で金額を調整するのが一般的です。
損切りを置くと「ストップ狩り」にあいませんか?
多くの人が意識する価格帯の近くには注文が集まりやすく、一時的にその水準を超える動きが出ることがあります。詳しくはストップ狩りとはで解説しています。
損切りを後からずらしてもいいですか?
損失を広げる方向に損切りをずらすと、想定以上の損失につながりやすくなります。利益を守るために有利な方向へ動かす(トレーリングストップ)方法とは区別して考えましょう。
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