結論:押し安値とは、上昇トレンドの中で直近の高値更新の起点となった安値のことです。戻り高値とは、下降トレンドの中で直近の安値更新の起点となった高値のことです。ダウ理論では、押し安値を下抜けると上昇トレンドが、戻り高値を上抜けると下降トレンドが崩れた可能性があると判断するため、トレンドの継続・転換を見極める基準として使われます。
押し安値とは
上昇トレンドでは、価格は一直線に上がるのではなく、上昇と下落(押し)を繰り返しながら高値を切り上げていきます。下落した後に再び上昇し、直前の高値を更新したとき、その上昇が始まった安値が「押し安値」です。
- 高値Aをつける
- いったん下落して安値Bをつける(押し)
- 再び上昇して高値Aを上抜ける → この時点で安値Bが「押し安値」として確定
戻り高値とは
下降トレンドでは、価格は下落と上昇(戻り)を繰り返しながら安値を切り下げていきます。上昇した後に再び下落し、直前の安値を更新したとき、その下落が始まった高値が「戻り高値」です。
- 安値Aをつける
- いったん上昇して高値Bをつける(戻り)
- 再び下落して安値Aを下抜ける → この時点で高値Bが「戻り高値」として確定
具体例で見る押し安値
ドル円が150.00円まで上昇した後、149.50円まで下落し、再び上昇して150.00円を上抜けて150.60円をつけたとします。この場合、150.00円の高値更新の起点となった149.50円が押し安値です。その後、価格が149.50円を下回らずに推移していれば上昇トレンドは継続、149.50円を下抜ければ上昇トレンドが崩れた可能性がある、と判断します。
押し安値・戻り高値が重要な理由
| 状況 | 一般的な解釈 |
|---|---|
| 上昇トレンドで押し安値を守っている | 上昇トレンドが継続していると考える |
| 上昇トレンドで押し安値を下抜けた | 上昇トレンドが崩れた可能性がある |
| 下降トレンドで戻り高値を守っている | 下降トレンドが継続していると考える |
| 下降トレンドで戻り高値を上抜けた | 下降トレンドが崩れた可能性がある |
この考え方はダウ理論のトレンド定義(高値・安値の切り上げ・切り下げ)にもとづいています。押し安値・戻り高値は、トレードの「目線」を決める基準や、損切りを置く位置の候補としてもよく使われます。
見つけるときのポイント
- 高値(安値)の更新が確定してから、押し安値(戻り高値)が決まる
- 時間足によって押し安値・戻り高値の位置は異なる
- 小さな波を拾いすぎると判断がぶれるため、見る時間足と波の大きさを決めておく
- 上位足の押し安値・戻り高値ほど、多くの市場参加者に意識されやすい傾向がある
注意点
押し安値を一時的に下抜けた後、すぐに戻して上昇が続くこともあります(いわゆる「だまし」)。また、トレンドが崩れた後は、反対方向のトレンドではなくレンジになることもあります。押し安値・戻り高値は相場を整理するための目安であり、上位足の状況などとあわせて判断することが大切です。
よくある質問
押し安値と直近安値は同じですか?
同じとは限りません。押し安値は「高値更新の起点となった安値」で、高値を更新していない段階の安値は、まだ押し安値として確定していないと考えるのが一般的です。
押し安値と戻り高値はどの時間足で見ればいいですか?
取引する時間足と、その上位足の両方で確認するのが一般的です。上位足と下位足で目線が異なる場合は、どちらを優先するかを自分のルールで決めておきましょう。
押し目買いとの関係は?
押し目買いは、上昇トレンド中の一時的な下落(押し)で買う手法です。押し安値はその上昇トレンドが続いているかを判断する基準として使われます。
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