「下がりすぎたから買う」「上がりすぎたから売る」。FXで負けてしまう人の多くが、こうした感情トレードでエントリーしています。
相場の天井や底を狙うのに、難しいインジケーターや複雑な分析は必要ありません。見るのは1つの時間足だけ。そこに3つの判断基準を当てはめるだけです。
この記事では、動画で解説した内容を文章でまとめました。一時的なテクニックではなく相場の原理原則なので、ドル円以外の通貨ペアや株などにも応用できます。
天井・底を狙う前に:狙いやすい相場を選ぶ
まず大前提として、天井と底の取り方はどんな相場にも通用するわけではありません。天井・底が狙いやすい相場と、狙いにくい相場があります。
見分ける目安は200EMA(指数平滑移動平均線)の傾きです。
- 狙いやすい:200EMAがなだらかに横ばいになっている、レンジのような相場
- 狙いにくい:200EMAが右上・右下に強く傾いている、トレンドが出ている相場
強いトレンドの最中に天井や底を狙う逆張りは、難易度がかなり高くなります。まずは「200EMAが横ばいの相場だけを狙う」と決めておきましょう。
使う時間足は?
動画ではドル円の15分足を使っていますが、考え方はどの時間足でも同じです。ただし1分足はノイズが多く難しいので、3分足以上がおすすめです。練習するなら15分足・30分足・1時間足あたりから始めるとよいでしょう。
大切なのは「みんなが見ている価格」を知ること
天井・底を狙ううえでの考え方の軸は2つです。
- 大口の動きを意識する
- 人々の判断基準を理解する
特に大事なのが2つ目です。たとえば同じチャートを100人に見せて「目立つ高値・安値はどこ?」と聞いたとします。90人以上が「ここだよね」と答える価格帯もあれば、1〜2人しか選ばない価格帯もあります。
意識すべきなのは、もちろん前者です。自分だけが気にしているラインではなく、誰がどう見ても高値・安値だとわかるポイントを基準にすることが、世界中のトレーダーの判断基準に合わせるということです。
天井・底を取るための判断基準3選
判断基準① 目立つ高値・安値のヒゲにゾーンを引く
200EMAが横ばいになってきたら、目立つ高値・安値にゾーン(帯)を引きます。ポイントは、ローソク足の実体ではなくヒゲの部分に引くことです。実体にめり込ませないように注意してください。
同じ価格帯で2回反発すればダブルボトム(天井ならダブルトップ)の形になります。一度ヒゲで押し戻された価格帯は、多くの投資家が「ここが安値の区切りだ」と意識している証拠です。再びそこに価格が近づいたとき、同じような反発が起こりやすくなります。
判断基準② ゾーンで「包み足」が出るかを見る
価格がゾーンに到達したら、すぐに飛びつかずローソク足の形(プライスアクション)を確認します。狙うのは、直前のローソク足をすっぽり包むように大きく出る包み足です。
また、毎時00分や30分の区切りで出たローソク足は、テクニカルの効き目が強く出やすい傾向があります。包み足がちょうど区切りの時間に出ていれば、より信頼しやすいサインになります。
| エントリー | 包み足の終値が確定したら入る |
| 損切り | 包み足の始値の価格帯を、ローソク足の実体で抜けたら切る |
| 利確の目安 | 200EMAへのタッチ、または直近の高値・安値に到達したとき |
もちろん必ず勝てるわけではありませんが、損切りの位置がはっきりするので、リスクリワード(損失に対する利益の比率)がよくなります。利確は最初のうちは欲張らず、200EMAにタッチしたらすぐ利確するくらいのディフェンシブなやり方でも十分です。
判断基準③ RSIで「行きすぎ」を確認する
3つ目はRSIです。
- ロング(買い)なら、RSIが30以下
- ショート(売り)なら、RSIが70以上
RSIは世界中のトレーダーが使っているインジケーターです。RSIが極端な数値にあるということは、多くの人が「さすがに下がりすぎ(上がりすぎ)だ」と感じているということ。そう感じる人が多いほど、その価格帯は反発しやすくなります。これも「人々の判断基準を理解する」ことにつながります。
(RSIのダイバージェンスも有効ですが、まずは「30以下でロング、70以上でショート」だけ覚えれば大丈夫です。)
3つがそろったときだけエントリーする
ここまでの内容をまとめると、天井・底を狙うためのチェックはこの3つです。
- 目立つ高値・安値(ダブルボトム・ダブルトップ)のゾーンに価格が来ている
- そこで包み足が出ている
- RSIが行きすぎの水準にある
そして前提として、200EMAが横ばいになっていること。これらの根拠がそろったときに初めてエントリーを検討します。
注意点:逆張りで失敗しないために
強いトレンド中は「横ばいになるまで待つ」
上昇トレンドの真っ最中に「目立つ高値があるから」とショートを仕掛けるのはやめましょう。たまたま包み足が出ていても、トレンドの勢いに負けやすいからです。
目安は、価格が200EMAを一度実体で割る(抜ける)こと。実体で割れると「そろそろ高値もいっぱいだ」と考える勢力が現れ、相場が落ち着いてきます。そこから横ばいになり、目立つ高値で包み足が出たら、ようやく狙える形です。下落トレンドで2番底が見えたときも同じで、横ばいになるまで必ず待ちましょう。
ストップ狩りを避ける損切りの置き方
包み足でエントリーしたのに、価格が一度戻ってきて直近の高値をヒゲで突き抜け、そのあと狙いどおりの方向へ動いていく。いわゆるストップ狩りのような動きはよく起こります。
これを防ぐには、損切りを価格ぴったりに置かず少し余裕を持たせること。そして「ヒゲで触れたら」ではなく「実体で抜けたら損切り」というルールにしておくと、ストップ狩りにかかりにくくなります。
上達の近道は、とにかく検証すること
相場に絶対はありません。だからこそ、今回の3つの判断基準を使って何度もチャートを検証してください。目安として、スクリーンショットを500〜1,000枚ほど集めるのがおすすめです。
数をこなすうちに「どんな形なら伸びやすいか」「どんな形だと損切りになりやすいか」が自然とわかってきます。検証の努力は、自分を裏切りません。
まとめ
- 天井・底を狙うのは、200EMAが横ばいの相場だけ
- 基準は「誰が見てもわかる目立つ高値・安値」。ゾーンはヒゲに引く
- ゾーンで包み足が出たらエントリー、始値を実体で抜けたら損切り
- RSIが30以下(ロング)/70以上(ショート)かを確認
- 強いトレンド中は待つ。損切りは少し余裕を持たせて実体基準で
この考え方は、ドル円に限らず他の通貨ペアや株でも使える、チャートの原理原則です。実際のチャートでの良い形・悪い形は動画でくわしく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
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※本記事は相場の分析手法を解説するもので、将来の利益を保証するものではありません。FX取引にはリスクがあります。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。
