「高値が切り下がってネックラインを抜けたら売り」という教科書どおりのダブルトップだけでは、なかなか値幅が取れないことがあります。この記事では、フィボナッチリトレースメント・水平線・200SMA(+トレンドライン)という「方向を測るコンパス」を重ねて、ダブルトップのエントリー精度を上げる手順を解説します。
結論から言うと、ポイントは「フィボナッチの半値(0.5)以上の深い戻りを待つ」「左右30本ルールで引いた水平線ゾーン」「200SMAを実体でブレイク」の3つがそろうまで待つことです。
ダブルトップの「常識」だけでは足りない理由
多くの解説では「高値が切り下がり、ネックラインを抜けたらエントリー」と説明されます。もちろん間違いではありませんが、それだけを根拠にすると、抜けたあとにレンジになったり、すぐに戻されたりする場面にもたくさん出会います。
動画では、チャートを「海」、分析ツールを「コンパス」にたとえています。チャートを開いたときに一番大切なのは、価格がどちらへ向かうのかを決めること。そのために使うのが次の3つです。
- フィボナッチリトレースメント
- 移動平均線(200SMA、補助で400SMA)
- 水平線(ゾーン)
どれもTradingViewなどで誰でもすぐに使える道具です。用語に不安がある方はFX用語辞典もあわせてご覧ください。
手順1:目立つ高値から高値へフィボナッチを引く
動画の例はユーロドルの日足です。目立つ頂点から次の頂点へフィボナッチリトレースメントを当てます。設定は0.236・0.382・0.5・0.618・0.764です。
引いてみると、0.618や0.382、0.236などで価格がピタッと反応している箇所が見つかります。では、その反発ポイントにどんな共通点があるのか。これを1時間足に落として確認していきます。
手順2:左右30本ルールで水平線ゾーンを引く
1時間足で最初に見るのは、すべてのトレーダーが注目する水平線です。動画での水平線の定義は次のとおりです。
- 左右30本以上、ローソク足の実体が存在していない高値(安値)に注目する
- ヒゲの根元からヒゲの先までをゾーンとして引く
30本を数えるときは、TradingViewの「日付と価格範囲」ツールを使うと「30バー」と本数が表示されるので便利です。レジスタンス・サポートの考え方はレジスタンス・サポートの解説でも確認できます。
手順3:200SMAを表示し、トレンドラインも引く
3つ目のコンパスが移動平均線です。動画では「3MA」と検索して出てくるインジケーターを使い、期間200・終値・SMAに設定しています(表示は1本だけ残す)。
さらにワンポイントとして、3点以上タッチしたトレンドラインを引きます。トレンドライン・200SMA・水平線ゾーン・フィボナッチの4つが重なったところがエントリーの候補になります。移動平均線の基本は移動平均線の用語解説、トレンドラインはトレンドラインの記事が参考になります。
手順4:0.382では入らず、0.5以上の戻りを待つ
ここが動画の大事なポイントです。最初の例では、0.382のラインで4つの根拠が重なったように見えましたが、価格はすんなりとは下がりませんでした。理由は、0.382は反発の抵抗帯としては弱いからです。
そこで、価格を半値戻しの0.5まで引きつけることが大事だと解説しています。0.5に迫ったら、もう一度左右30本ルールで水平線ゾーンが引けるかを確認。ゾーンに差しかかり0.5にタッチしたら、次は200SMAを実体で割れるかを見ます。
余裕がある人は、200SMAにタッチしたときの波形(動画の例では1・2・3・4・5と数えられる上からの転換)も見ておくと、形の良し悪しを判断しやすくなります。
手順5:3分足に落としてリスクリワードを改善する
200SMAの実体ブレイク、3点タッチのトレンドライン、水平線、フィボナッチのブレイクがそろえば、どこで入っても形としては成立します。ただし、リスクリワードを良くするために3分足へ落とし込みます。
やることは1時間足と同じです。左右30本以上実体がない高値でゾーンを引き、1時間足のゾーンと重なるかを確認。3分足で200SMAを実体ブレイクしたらエントリーです。
- 損切り:直近高値の少し上(3分足基準で置く)
- 利確の目安:最後の押し安値と頂点を1とした等倍(1対1)が基準
- 結果:損切りを3分足で置いたことで、動画の例では1対1.96まで改善
損切りとリスクリワードの考え方はリスクリワードの解説やFX計算ツールも活用してください。
ワンポイント:400SMAも同時に割れると伸びやすい
さらに400SMAを加えると、価格が400SMAに触れて跳ね返っている形跡が見えます。0.5のフィボナッチ・水平線・200SMA・400SMAがすべてブレイクされた場面では、一度戻してから大きく伸びていきました。
最初の0.382でのエントリーはレンジをはさんでから伸びましたが、400SMAを実体で抜けるまで待てば、レンジで待つ時間を省けた可能性があります。FXは「待つ」こともテクニカルの一つです。
ダブルトップ手順のまとめチェックリスト
- 目立つ高値から目立つ安値(頂点)へフィボナッチを引く
- 最初のフィボナッチ半値戻しへのタッチを待つ
- 1時間足で左右30本以上実体がない高値・安値を探し、ヒゲにゾーンを引く
- 3点以上タッチしたトレンドラインを確認
- 戻り高値・押し安値を実体で割るのを待つ
- 200SMAを割るのを待つ(400SMAも同時に割れると理想)
- リスクリワードは1対1が基準。上級者は下位足で同じ手順を行い改善する
よくある質問
フィボナッチの0.382で反応したら入ってもいいですか?
動画では、0.382は反発の抵抗帯として弱いと説明されています。0.5(半値)以上の深い戻りまで引きつけてから、水平線や200SMAのブレイクで判断するほうが、形としてはきれいだと解説しています。
200SMAはどの時間足で見ればいいですか?
動画では1時間足で分析し、エントリーの精度を上げるために3分足でも同じく200SMAの実体ブレイクを確認しています。上位足と下位足で同じ手順をくり返すイメージです。
完璧な形が来ないときはどうすればいいですか?
完璧な形は数多くありません。動画でも「FXは待つのが基本」と強調されています。条件がそろわないときは見送ることも立派な判断です。
まとめ
ダブルトップは、ネックライン抜けだけで判断するのではなく、フィボナッチの0.5以上の戻り・左右30本ルールの水平線ゾーン・200SMAの実体ブレイク(+トレンドライン、400SMA)を重ねることで、根拠の強い場面を選べるようになります。天井の見極めについては天井・底の判断基準もあわせて読んでみてください。
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